ブロックチェーンとは
ブロックチェーンは仮想通貨ビットコインの基幹技術として発明された概念だ。
ブロックチェーン技術は、インターネットなどオープンなネットワーク上で、高い信頼性が求められる金融取引や重要データのやりとりなどを可能にする分散型台帳技術である。
今回はトライデントアーツ株式会社の石川 大暉氏にお話をうかがった。
トライデントアーツ株式会社とは、ブロックチェーン・VR/ARなどの先端技術を用いて、誰も体験したことのない新たなサービスを創出、提供している企業である。
RIGHTSとは
「RIGHTS 」は、ブロックチェーン技術を駆使した、仮想空間で最高のファン体験に出会えるエンタメアプリである。
アーティストの想いが届く「ぬくもるデジタルカード」、アーティストとファンが過去のライブ映像などを一緒に見ながらリアルチャットができる「CHAT ON AIR」、アーティストやファンの「願い」を実現する「クラウドファンディング&イベント」など、今までにない高密度ファン体験をすることが可能となっている。
RIGHTSにブロックチェーンを利用する利点
パブリック上でアプリケーションを展開すると、現状は毎度手数料がかかり、トランザクション等のパフォーマンスの問題がある。そこでブロックチェーンのアプリケーションは、プライベートなエンタープライズイーサリアムが有用であると考えたとのこと。
分散型(ブロックチェーン)を利用しようと考えたのは、ブロックチェーン技術の特徴である「改ざんされない」これがRIGHTSにマッチしていると語った。
↓石川氏インタビュー動画
ユーザー体験
RIGHTSはアーティスト、アイドル等、ファンにとって高密度なデジタル体験を実現させる。
メインのサービスである「デジタルカード」、そして「CHAT ON AIR」、「クラウドファンディング」など同一プラットフォーム上に様々なサービスが共存する。
いままでに無い、なおかつデジタル空間上のファン体験というのが、高密度なデジタル体験だと石川氏は言う。従来の楽しみ方として、アーティストとかアイドルの楽しみ方はライブに行く、握手会に行く、曲を聞く、DVDを購入して見る等であった。まさにそれらをデジタルの世界に表現しようとしているのがRIGHTSなのだ。
デジタルの世界であることに意味がある。従来の楽しみ方のうち、ライブに行くとか、握手会に行く等は、特にファンにとっては重要な楽しみ方である。しかし、それにはどうしても場所と時間の制約がある。例えば東京で活動しているアイドルの場合、地方に住んでる人はライブに簡単に行くことはできない。時間の問題でライブへ行けない方へ、デジタル世界でアイドルが身近に感じられるサービスは、アーティストにとってもファンにとっても新しい楽しむ場であり、そして活躍の場を作ることができると石川氏は語る。
デジタルカードに関しては時間・場所の制約を受けない。現在、動画配信などいろんなサービスがあるが、時間の制約を受けないサービスというのはなかなか無い。アイドル・アーティストが活動してない間もカードが売れたり、アーティストがすぐそばにいるかのように感じるデジタルカードを所有し、いつでも好きな時に楽しむことができる、そういうサービスは他にはないことかなと語った。
CHAT ON AIR
CHAT ON AIRに関して、これは場所の制約を受けない。時間の制約は少し受けてしまうが、テキストベースのコミュニケーションを採用することにより、限りなく場所の制約を受けない設計をしている。ライブに行かなくてもアーティストを身近にデジタル上で体験できるといったところ、それがデジタル世界の高密度な体験であると石川氏は語った。
メジャーアイドルはさておき、それ以外のインディーズアイドルって1000近く存在する。ライブを行い、その後にある物販会、そしてチェキ会(一緒にチェキを撮る会)への参加権を販売し、それが収益の9割を占めている。チケットを売ってもほとんどが利益にならないのが現状だ。
特にチェキ会への参加権で利益をあげていて、しかしそれには時間と場所の制約がかなり影響してしまう。ライブ講演以外の時間や場所で、アイドルやアーティストが活躍できる場を提供したいと考案されたのがRIGHTSだと石川氏は語った。
ブロックチェーン技術のこれから
ブロックチェーン技術は、第四次産業革命と言われている。
インターレッジャーをはじめ、アトミックスワップ等いろいろなチェーン同士、台帳間同士とかを接続するみたいな技術が出来てきている。様々なところでコンソーシアムなモデルも含めたサービスが立ち上がっていて、ブロックチェーンと意識しなくてみんな繋がっていくみたいな仕組みはそのうち流行るのではないかと石川氏は語る。
ビジネスのサービス設計面で言えば、ブロックチェーン技術はたしかに注目されたが、ユースケースは実際に十分に出てきてはいない。ユースケースと言ってもリアルなユースケースというところにかなりこだわりを持っていて、これは本当に世の中に受け入れられサービスとして普及するというところまで落とし込んだものがリアルなユースケースであると語った。
これからのRIGHTS
私達は今までにないものを作りたい、ということをすごく大事に考えている。特にユーザーインターフェイスにかなりこだわりを持っているので、ユーザーが本当に面白いな、使ってみたいと思える価値を作っていきたいと考えている。
その中で、リアルなユースケースの一つの答えがRIGHTSだと思っていて、そのRIGHTSが日本初、日本出発のブロックチェーンユースケースとして世界に飛び出していってほしいと石川氏は語った。
総括
「時間と場所の制約がない」この言葉に筆者は衝撃を受けた。まさにアーティストやアイドルと、ファンの距離を短縮させたのだ。
ブロックチェーン技術を利用したユースケースとして、これから要注目となるのは間違いない。
RIGHTSの今後の展開を、是非皆様もチェックしていってほしい!
2019年1月デモ版公開、春正式ローンチ予定
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