ブロックチェーン技術を用いたゲーム「ブロックチェーンゲーム」が少しずつではあるが話題になってきている。
ブロックチェーンゲームでは、仮想通貨の原理と同様に、ゲーム中のアイテムやキャラクターがブロックチェーン上に保管される。ゲームデータがブロックチェーン上に保管されることで、運営元が破綻しても失われることはなく、改ざんも不可能であるのが特徴だ。

今回、ブロックチェーンゲーム「ウォレットバトラー」の製作をしている株式会社Arc:伊藤裕樹氏に取材を行うことができた。

【ウォレットバトラーについて】

ウォレットバトラーの特徴は、まずブロックチェーンゲームであるということである。
手に入れたキャラクターやアイテムをブロックチェーン上で管理することにより、ユーザー自身がその所有権を持つことができる。ユーザー自身に所有権がある為、手に入れたキャラクターやアイテムを取引市場で自由に売買し、収益を上げる事も可能だ。
つまり、ゲームに費やした時間やコストが自身の資産となるという事がブロックチェーンゲームの特徴だ。

【ゲーム性】

ウォレットアドレスの情報からモンスターを生み出し、育成やバトルを行う。モンスターの育成やバトルはオフチェーンで実行されるので、快適にゲームプレイが可能だ。

↑開発中のゲーム画面

従来のブロックチェーンゲームは、ブロックチェーンゲームとしての特徴はあるがゲーム性という点ではいまいち物足りないものも多かった。
そこでウォレットバトラーは、「しっかりしたゲーム性のあるブロックチェーンゲームを作りたい」を意識して製作したと伊藤氏は語った。
リリース後、様々なゲームとコラボしていき、ブロックチェーンゲーム業界の起爆剤になるゲームを目指すという。

【伊藤氏にとってのブロックチェーン】

ゲーム会社の一員として、ブロックチェーンが次世代エンターテイメントのツールになるであろうと注目している。
「このゲームにブロックチェーンが利用されているからプレイしてみたい」よりも「実は裏ではブロックチェーンが利用されている」、ゲーム業界がそのような未来になってほしいと伊藤氏は語る。

さらに、医療業界においてのブロックチェーン技術の活用に期待していると言う。
「健康診断の結果や診療履歴が、病院が変わると前回のデータがない」伊藤氏がそのような問題に直面し、様々な利権や個人情報保護等の問題はあるが、医療業界でブロックチェーンを利用して、診療データを持ち合う事ができれば、より精密な診断や治療を行う事ができ、国民医療費の抑制等の社会問題解決にもつながるのではないかと語った。

【ブロックチェーンとゲームの今後】

最後に伊藤氏は「市場規模やUIUX等まだまだ課題はあるが、大手ゲーム会社もブロックチェーンゲームへ参入してきてほしい」と語った。ブロックチェーン技術が注目されている現在、これから「ブロックチェーンゲーム」がひとつのジャンルとして確立するのは間違いないだろう。
ゲーム性という点を追求し、ゲームクオリティーを上げたブロックチェーンゲーム「ウォレットバトラー」リリースがとても楽しみである。

関連リンク
株式会社Arc
ウォレットバトラー